元小学校教師である著者が、漢字研究と合わせて金子みすゞ研究を重ねてきました。美しい言葉で語られるみすゞの詩を、仏教や万葉集からの視点も通して読み解いていきます。みすゞの詩にふれると、鋭い感性に驚かされつつ、心がポカポカと温まっていきます。「みんなちがってみんないい」んだ、と改めて気づかせてくれ、優しい気持ちになれる一冊です。
○本書の目次○
はじめに
第一話 みすゞの最初の一しずく~女学生金子テルのエッセイ~
第二話 気づき~人間中心の考えをひっくり返す~
第三話 土と草~どんでん返しはみすゞの哲学~
第四話 なかなおり~みすゞは世界を救うかもしれない~
第五話 つばめの母さん~知識に対する童心、強さに対する優しさ~
第六話 深い慈悲の心~ふるさと仙崎への旅~
第七話 ともに生きよう~行動する『かりうど』~
第八話 みすゞ詩のさみしさ~みすゞが背負った人生~
第九話 見えないものを見る~科学者をも感動させたみすゞ~
第十話 積もった雪の救い~みすゞが見つめた不条理~
第十一話 清いたましいが昇る反り橋~みすゞの信仰にせまる~
第十二話 よりそう~みすゞ最期の真実~
おわりに