壊れずに 遺ってきた
ことばを辿って 大阪散歩――。
全時代を通して日本の中心、または準じる地であったにも関わらず、その遺跡類の多くが消滅してしまっている大阪。一方で、大阪を象徴する歌や名言などの” ことば”は、多くが傷つかず受け継がれています。
本書は、そんな”ことば”の数々から大阪の通史を紹介したユニークな一冊。どこかで聞いたことのある和歌や、豊臣秀吉や細川ガラシャらの辞世の句、吉本芸人のギャグまで、108の”ことば”たちから、縄文時代から現代までの大阪の歴史を紹介する新しいスタイルの”大阪本”です。
その”ことば”にちなんだスポットも紹介しているので、本書を手に大阪の町の歴史めぐりをしてみるのもおススメです。
⦿本書で紹介する「ことば」たち⦿
<第1章>縄文後期から平安・室町まで
難波八十島/難波津に 咲くやこの花 冬ごもり 今は春べと 咲くやこの花/ /ものいわじ 父は長柄の 人柱 泣かずば雉子も 射られざらまし/釈迦如来 転法輪処 当極楽土 東門中心/生玉の庄内大坂といふ在所は 往古よりいかなる約束のありけるにや
<第2章>縄文後期から平安・室町まで
もののはじまり なんでも堺/洞ヶ峠を決めこむ/ /露と落ち 露と消えにし 我が身かな 難波のことも 夢のまた夢/真田日本一の兵 古よりの物語にもこれなき由/出船千艘 入船千艘/名物や 蕪の中の 天王寺/野崎参りは屋形船でまいろ/なにわ八百八橋
<第3章>そして明治から平成まで
キタの九階 ミナミの五階/赤い灯 青い灯/おじゃましまんにゃわ/われ、幻の大極殿を見たり/すぐおいしい すごくおいしい/一粒三〇〇メートル/責任者出てこい!/二度づけ禁止
…などなど、縦横無尽のなにわ歴史散歩!!