85歳の元教員が語る、中学生・父母・教職員への熱い伝言。思春期という素晴らしい時期、生徒集団を信頼し、教師・親・地域住民が手を携え“非行”を克服! 大阪市の教育で大切にされてきたものは何か?「組合は教職員一人一人に教職員としての生き甲斐を獲得させていくためにも奮闘しなければならない」世代間の対話が求められている転換期のいま、先輩の言葉を心に刻んだ。(中学校教員・大阪市学校園教職員組合委員長 宮城登)
「教師ほどすてきな仕事はない」。中学教師40年の著者が「心の宝」という当時の中学生たちとの出会いを通じ行きついた境地です。20世紀の激動の時代を教師・中学生・親・地域住民とともに乗り越えた著者からの言葉は、当時より複雑な困難が生じているかもしれない21世紀の中学校教育の現場に、ヒントを与えてくれるでしょう。著者が今の中学生たち、教師たちに伝えたいこととは…。
目次
はじめに
第一部 中学生のきみへ
きみの学校はいい学校か?/いじめに立ち向かおう/大人社会のいじめはすごいよ/いたずら心…惨事も/体罰・先輩・野球/神のような人、悪魔のような人/性を考えよう/劣等感は力になる/なぜ君が代に反対する教師がいるか/人生は信仰から始めさせられる/地位を求めるか、充実感を求めるか/権力というもの、メディアというもの
第二部 教師のあなたへ
はじめに/「非行学校」からの脱出は新しい学校づくりへの出発/事実を知らせることから/番長グループと生徒集団の力学/“非行”をのりこえさせることはできる/民主的生徒集団づくりの中で体罰論争を/校長、教師集団の共闘を
おわりに