2016 おおしま国際 手づくり絵本コンクール奨励賞受賞作品
小学校に行けなくなった主人公が、昔通っていた保育園を訪れます。
そこへ手作りのメロンパンを持った子どもたちが「おにいちゃん、これどうぞ! 」「おいしい! 」
それから毎日保育園へ通い子どもたちと触れ合います。やがて、卒業式の日が近づき……。
私は、ある保育園で絵本ボランティアをし、そのかたわら、学校に行きづらくなった子どもをサポートする活動もしていました。
「学校に行きづらくなった子どもは、どんなきっかけで、どんな力を蓄えて、集団や社会へ巣立っていくのだろうか」と考えていた時、保育園で『メロンパン』の話を聞きました。
幼い子どもたちが、自分より年上の友だちを受け入れ、かかわりを持ちながら、主人公を励ましていく姿に光を感じました。そして、主人公もまた、幼い子らの前で心を開き、自分の力を発揮していけたことに感動しました。(中略)
誰かに出会うことで、自分の道が開けたらどんなに良いだろうかという思いを込めて、絵本『メロンパン』を書きました。(著者あとがきより)