破滅型に属する私小説の一極北である「嘉村礒多」について、同じ山口県出身の著者が、礒多の生い立ちをたどりながらその作品世界を探る「嘉村礒多 研究」。長年 中学校で国語を教えてきた著者が、現代の国語教育の文法学習において「主語・述語」が「文」成立の必須の骨格成分であるという欧文語の構文論がなじまないのではという疑問を解明していった「文法論の試論」。
30数年にわたり、中学校の現場で国語を教えてきた著者からの2つの提言である。
著者:阿部武彦
A5判