戦後70年を経て、政治・経済で中枢を担っている人も、平和を守ろうと活動している人もほとんど「戦争を知らない子どもたち」となりました。
本書は、だからこそ今、日本が戦争をしていた時を子どもの頃の実体験として記憶している著者が、日常の中の戦争体験を残したいと考え出版した書です。
大阪空襲のときは奈良に縁故疎開をしていて、母と著者たち兄弟姉妹は直接空襲を経験したこともなく、身近に戦死された方がいたわけでもない。ただ極普通の市民として戦争の中を生きてきた。しかし、そんな子供たちの生活の中に深くしみわたっていた“戦争”を、表紙の『弾丸切手』などが象徴しています。
戦争・平和の問題が身近に論じられるようになってしまった今だからこそ、読んでほしい1冊です。