モンゴル帝国と貨幣の歴史を紐解く
経済学者として大学で教鞭をとる著者が、モンゴル帝国と貨幣の歴史を、現在のロシアを含む北西ユーラシアを支配した「ジョチ・ウルス」を軸にしてたどります。13世紀に貨幣制度を整え、中国やイスラム圏、東欧との貿易を盛んに行っていたジョチ・ウルスの実態を、国家で造幣された貨幣や近隣各国の貨幣を通して見ていきます。歴史を知ることが、ひいては今起きているウクライナ戦争など、数々の紛争問題を解決する糸口になるかもしれません。
目次
はじめに
第1章 ジョチ・ウルスの成立
第2章 貿易立国ジョチ・ウルスと銀
第3章 境界領域クリミア
第4章 小額銅貨プル
第5章 トクトの幣制改革
第6章 ジョチ・ウルスの分裂と拡大
第7章 キエフの偽造銀貨
第8章 リトアニアの宝結び
第9章 ウクライナ製石貨の消滅
第10章 貝貨から銅貨へ
おわりに