日露戦争が勃発した明治三十七年。旧制岸和田中学に通う山岡少年は毎日欠かさず日記をつけていた。岸和田高校に残るその日記を二人の教師が現在に蘇らせた。学校の授業内容や放課後の様子、お小遣いで購入したものなど当時の中学生の日常がつぶさにわかる。
日露戦争の戦況や教職員の出征式の様子、授業の中での「兵式体操」。当時の中学生は戦争をどう受け止めていたのか…。
また、日記と合せて掲載されている山岡少年が自作していた雑誌『海之少年』は、中学生とは思えない画力と文章力に驚かされる。
日露戦争を知る貴重な史料となりうる一冊です。
目次
まえがき
明治三十七年 一月/二月/三月/四月/五月/六月/七月/八月/九月/十月/十一月/十二月
山岡信夫日記概略
資料1 山岡兄弟について
資料2 山岡信夫について
資料3 ε-ORIONIS
あとがき