大阪府弥生文化博物館の副館長である著者が、博物館業務として従事した大阪中・南部にあたる河内・和泉にある主要遺跡や、その地域に関係した内容を収載したものである。第一部には河内地域の縄文時代から中世にいたる各時代の多様な考古資料を掲載した。日下遺跡・池島・万福寺遺跡、河内・船橋遺跡を取り上げ、河内地方で他に発掘された資料も取り上げた。第二部では、和泉地域の弥生時代の拠点集落である国史跡・池上曽根遺跡に関する考察や短報などをまとめたものである。第三部では、河内・和泉両地域の近現代資料をめぐって考古学的に検討した内容―具体的には、旧日本陸軍の陶製食器、および、瓦製作の道具類―を紹介している。河内・和泉に関わる考古学的な記録化ともいえる内容となっている。 (さらに…)
秋山 浩三 著
B5判
344頁